散歩
2012年10月15日

廃村八丁へ行ってきました(その2)

「その1」の続き

 廃村八丁には「いかにも」な廃屋はない。割と最近まではあったらしいけど、今は解体され、石垣の基礎だけが残っている。
 集落をぐるっと囲むように流れる渓流の向こう側や、小道から上がれる高台など、意外と広い土地に基礎をはじめとした暮らしの面影が点在する。自然に埋もれたそれら一つ一つを見つけ出す作業が、まるで宝探しのようで楽しくて、しばらく夢中で辺りをめぐる。やがて頭の中で形作られたのは、豊かな緑と水に囲まれたかつての集落の姿と、そこで自給自足の生活を送る村人たちの姿だ。そんなイメージを大事に抱えながら、渓流のほとりに腰を下ろして、靴ひもをゆるめた。

残るのは家の基礎だけなので、廃墟好きはがっかりするかも。

基礎1
基礎2

井戸?手水鉢?

井戸的ななにか

みんなの「飛び込みたい」心を刺激する、透明感のある淵。

淵

侘びた石祠にお住まいのプチお地蔵さん。

お地蔵さん

朽ちかけた鳥居。

鳥居

鳥居をくぐって階段を上がると、小さなお社が。

小さなお社

近年立てられた三角小屋。今やここのランドマーク的な存在。

三角小屋

京都大学の「北山の家」。

北山の家

謎の建造物。用途不明。

謎の建造物

 
 …突然、背後から声をかけられる。
 驚いて跳ねるように振り向くと、そこには一人のおじさんが。
 「どっちから来たん?いやー、大阪から団体さんが来るっていうから、下山を2日延期したのに、全然来よらへんわ。」
 手ぶらだ…、下山を2日延期…?
 生身の人間のようだし、ニコニコしてはる…、ひとまず安心…?

 話を聞くと、山行シーズンにここで生活しながら、廃村の管理をされているのだそう。今日は大阪からの登山客をもてなす予定だったが、来るようすが無いらしい。
 「午後から天気が崩れそうな気配やし、中止したんやなー。雨のときは雨のときなりの魅力があるのになー。」
 たぶん愚問だろうけど、連絡する手段は無いのかと聞いてみた。
 「ないよ。テレビとかもあらへんからここ20日くらい下界で何が起こってるのか分からん。」
 心の中でこのおじさんを「主」と呼ぶことにした。
 まさかの「第一村人発見」。

 
 「その3」へ続きます…

(京都)